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阿部 淳*; 川崎 卓郎; Harjo, S.
Review of Scientific Instruments, 93(2), p.025103_1 - 025103_9, 2022/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Instruments & Instrumentation)Underground engineering for processes such as geological disposal of high-level nuclear waste, CO capture and storage, and mining and drilling for resources requires an understanding of the mechanical behavior of rocks at subsurface stress states, i.e., triaxial compressive stress. Strain measurement using neutron diffraction can be applied to rocks to analyze strain accumulation mechanisms at the microscopic scale. This study reports the development of triaxial compressive apparatus for strain measurement using neutron diffraction. The apparatus can analyze rock specimens (diameter, 25 mm; length, 50 mm) and apply a maximum confining pressure of 50 MPa. Materials for the components of the apparatus were investigated theoretically based on neutron beam transmission and experimentally using neutron diffraction experiments. The feasibility of the apparatus was verified by measuring strain at hydrostatic pressure under the application of confining pressure and triaxial compression.
代永 佑輔; 吉川 清盛*; 島田 耕史
JAEA-Testing 2020-002, 19 Pages, 2020/05
岩石薄片の作製は地質学的研究の最も基礎的で重要な技術の一つである。岩石薄片は岩石の微細構造の観察、電子プローブマイクロアナライザおよびレーザーアブレーション付き誘導結合プラズマ質量分析装置といった機器分析用試料として使用されている。本稿は日本原子力研究開発機構東濃地科学センターで実施する岩石薄片の作製方法の手順を報告するものである。本作製法には初めて作業する者や経験の乏しい者でも作業をイメージして薄片作製ができるように、一般的な岩石薄片の作業手順に加え、当センターで実施している工夫や注意点のほかに使用器具のメンテナンスについても記した。
酒井 利啓
JAEA-Data/Code 2018-006, 75 Pages, 2018/07
超深地層研究所計画および広域地下水流動研究における地質学的・岩石学的な基礎情報の整備を目的として、土岐花崗岩体に関する「全岩化学組成データ(主要成分元素, 微量成分元素)」と「鉱物容量比(モード)」を整理し、分析データベースとして取りまとめた。対象は広域地下水流動研究において行われた掘削深度5001000m級のボーリング孔(14孔)の岩石コアと地表露頭から採取した696個の岩石試料、および超深地層研究所計画において行われたボーリング孔(12孔)の岩石コアと研究坑道から採取した636個の岩石試料である。花崗岩類, 貫入岩, 割れ目充填物の岩石試料の分析値に3次元的な位置情報を付した。
浜本 貴史*; 松原 竜太*; 澁谷 早苗*; 陶山 忠宏*; 舘 幸男
JAEA-Data/Code 2017-014, 31 Pages, 2018/03
現在、原子力発電環境整備機構(NUMO)と原子力機構(JAEA)の双方で、地層処分の安全評価手法の開発を進めている。これら安全評価に資するため、国内外の最新の知見を踏まえたパラメータ設定手法の構築を、NUMOとJAEAで共同研究として実施している。本報では、この共同研究の一環として実施した、収着・拡散データベースの拡充のための国内外の最新の収着・拡散データの調査と信頼度評価の結果を報告する。今回の調査では、堆積岩とセメント系材料を中心に調査と信頼度評価を行い、収着データとしては、文献数19件、データ数1、746件、拡散データとしては、文献数25件、データ数593件分について、収着・拡散データベースの中で利用可能な形式でデータを整備した。
白数 訓子; 蔵本 賢一*; 山下 利之; 市瀬 健一; 小野 勝人; 二瓶 康夫
Journal of Nuclear Materials, 352(1-3), p.365 - 371, 2006/06
被引用回数:4 パーセンタイル:30.68(Materials Science, Multidisciplinary)岩石型燃料の照射挙動の評価を行うため、Puの代わりに20%濃縮ウランを用いて照射試験を行った。試験に供した燃料は、UO固溶安定化ジルコニア(U-YSZ)単相燃料,U-YSZの粉砕片とスピネルまたはコランダムを混合した粒子分散型燃料の計3種である。U-YSZ粒子は、仮焼したU-YSZペレットを粉砕,分級することにより調製した。照射は、日本原子力研究開発機構JRR-3において13サイクル,約300日間行った。X線透過撮影の結果、燃料ペレットには亀裂が見られたものの、燃料ピンの外観変化はほとんど観測されなかった。線スキャニングの結果、不揮発性核種はペレット内に存在していることが確認された。一方、燃料内におけるCsの移行が多少観察された。またプレナム部において、CsとCsの分布の違いが見られた。燃料ペレットの取り出しを行ったところ、すべての燃料でボンディングが見られなかった。前回よりも低い照射温度にて行われた今回の照射試験では、スピネルの分解及び組織の再編成は見られなかった。
山口 徹治; 水無瀬 直史; 飯田 芳久; 田中 忠夫; 中山 真一
JAERI-Conf 2005-007, p.150 - 155, 2005/08
この発表は、地層処分の地下水シナリオ評価の不確かさのうち、パラメータ不確かさを定量するための実験的研究について、その現状をとりまとめ、解決すべき課題を見極めるものである。はじめに不確かさの発生源,パラメータ不確かさと確率論的安全評価の関係,実験研究の優先順位の考え方を紹介した。次に、溶解度評価の不確かさ,ベントナイト系緩衝材中拡散係数評価の不確かさ,岩石への分配係数評価の不確かさについて、研究の現状を紹介した。溶解度評価の不確かさは、熱力学データの不確かさと、地下水化学環境条件評価の不確かさとから見積もられる。ベントナイト系緩衝材中拡散係数の不確かさは、それを決定する因子すなわち緩衝材の密度,モンモリロナイト含有量,間隙水化学組成,温度の評価の不確かさを総合することで見積もられる。岩石への分配係数の不確かさは、岩石の比表面積,地下水のpH,イオン強度,炭酸イオン濃度,コロイド生成,平衡からのずれの評価の不確かさを総合することで見積もられる。このような検討をベースに、今後の課題を抽出した。
江橋 勝弘; 山口 徹治; 田中 忠夫; 荒木 邦夫*; 斉藤 正男*
JAERI-Conf 2005-007, p.242 - 247, 2005/08
地層試料を地下深部の還元性条件を維持した状態で採取・調整する方法を開発し、その方法が実施可能であることを実証した。地下深部の還元的雰囲気を維持させたままの条件下で最大深度200mまで掘削を行い、岩石試料と地下水試料を採取した。採取した地下水は、アルゴンガスでパージしながらステンレス製容器の中に採取し、ドライアイスで凍結化処理し、冷凍保存した。岩石コア試料は応力緩和防止をするために三軸加圧容器に収納し、梱包,移送,一時保管した。現在、採取した地層試料が地下深部の還元環境を維持しているか否かの確認を進めている。
山下 利之
セラミックス, 39(10), p.817 - 821, 2004/10
Puを燃やしきり、使用済燃料の直接処分を可能とする岩石型(ROX)燃料を開発した。Puの効率的燃焼のため親物質を含まないイナートマトリックス(IM)で燃料を構成した。使用済燃料の直接処分を可能とするため、自然界で数百万年の風化に耐えてきた鉱物類似化合物の中から安定化ジルコニア(YSZ)とスピネルをIMに選定した。燃料としての熱物性,照射損傷,FPの捕捉性等を考慮し、YSZ粒子球をスピネルマトリックス中に分散させた粒子分散型燃料を考案した。照射試験において、スエリング,FP保持特性,燃料組織安定性など粒子分散型燃料は所定の性能を示すことのほか、浸出試験でも優れた耐久性を示すことを確認した。また、ROX燃料を軽水炉で使用する際の炉物理的課題は適切な中性子共鳴吸収材(Th, U, Er等)の添加により解決し、その結果、現行のUO燃料軽水炉と同程度の安全性を確保したROX燃料軽水炉の設計が可能となった。
萩原 茂*; 坂本 義昭*; 武部 愼一; 中山 真一
JAERI-Data/Code 2004-004, 167 Pages, 2004/03
RI・研究所等廃棄物の処分場は、放射能濃度に応じて地表付近から地下利用に対して十分余裕を持った深度及び地下深部に設置される。処分場を建設する際には、対象となる地盤の物性やその場の応力状態に応じて、レイアウトや施工方法の最適化が図られる。このため、地盤の安定性の評価に用いる地盤工学的なデータが必要となり、これまでに東濃・釜石鉱山において取得したデータを含む地下1,000m程度までの岩石の物理・力学試験データ約2,000件が示されている。本報では、既存データで整備が不十分であった深度250m程度までの地盤の力学特性のうち、土木分野で指標として一般に用いられる一軸圧縮強さ及び超音波伝播速度を対象に、わが国の地質時代区分,地質構造区分に基づいて、結晶質岩,堆積岩,第四紀層を含む5グループ26種の詳細な岩種に区分し、公開文献等から非火山性堆積岩を主体に約5,700件余のデータを収集,整理した。
萩原 茂*; 坂本 義昭*; 武部 愼一; 中山 真一
JAERI-Data/Code 2004-003, 159 Pages, 2004/03
RI・研究所等廃棄物の処分場は、放射能濃度に応じて地表付近から地下利用に対して十分余裕を持った深度及び地下深部に設置される。処分場を建設する際には、対象となる地盤の物性やその場の応力状態に応じて、レイアウトや施工方法の最適化が図られるが、地下環境では地下水が存在するため、地下水中に放射性核種が漏洩する地下水シナリオが想定されている。このシナリオに沿って長期的な地下水の動きを見積もるための指標として動水勾配や透水係数が重要であるが、土木分野では一般に透水係数が用いられる。地中埋設処分ではこれまでに東濃・釜石鉱山において取得したデータを含む地下1,000m程度までの岩石の透水係数データ約1,500件が示されているが、地下浅所のデータが十分でなかったため、本報では、公開文献等から収集した深度250m程度以浅の地盤の透水係数4,474件をわが国の地質時代区分,地質構造区分に基づいて、結晶質岩,堆積岩,第四紀層を含む5グループ26種の詳細な岩種に区分し、整理した。
宮本 ユタカ
放射化分析ハンドブック, 7 Pages, 2004/00
中性子放射化分析において定量元素と熱中性子の核反応によって生成する測定核種は、それ以外に共存する他の元素の異なる核反応によっても生じる場合があり、それが系統誤差の原因になる。その影響の大きさは試料の元素組成だけでなく、原子炉施設や照射場によっても異なる。京都大学原子炉実験所研究用原子炉(KUR)で放射化分析によく用いられる照射設備について、妨害核反応が定量結果に与える影響の大きさを岩石及び植物標準試料の照射実験から定量的に評価した結果を示す。
北條 智博; 相原 純; 北條 喜一; 古野 茂実*; 山本 博之; 二谷 訓子; 山下 利之; 湊 和生; 佐久間 隆昭*
Journal of Nuclear Materials, 319, p.81 - 86, 2003/06
被引用回数:18 パーセンタイル:74.43(Materials Science, Multidisciplinary)岩石型燃料の母材として注目されている安定化ZrOの照射特性を調べた。核分裂片による照射損傷は、高エネルギー領域で生じる電子励起による損傷と低エネルギー領域で生じる核的衝突による損傷の二種類に大きく分けることができる。この中で、材料の損傷は、核的衝突によるはじき出しが主と考えられている。そこで、原研が開発して、低エネルギーイオン加速器付設高分解能電子顕微鏡を用いて、加速電圧35keVのNeイオンを室温から1200Cに加熱した上記材料に照射し、各温度による損傷形態の違いを明らかにした。その結果、Ne照射では、各温度領域で材料の非晶質化を観察することができず、対照射性が非常に高いことを明らかにした。さらに、同温度の重照射で、数nmのNeバブルが生じることを明らかにした。また、1200Cの高温照射では、バブルは、大きく成長し数十nmに成長することを電顕その場観察法を用いて明らかにすることができ、この結果から、高温照射によるスエリング量を推定することが可能になった。
蔵本 賢一; 白数 訓子; 山下 利之
Journal of Nuclear Materials, 319(1-3), p.180 - 187, 2003/06
被引用回数:9 パーセンタイル:53.35(Materials Science, Multidisciplinary)プルトニウム(Pu)の需給状況に柔軟に対応できる利用法の一つのオプションとして、現行の軽水炉中でPuをほぼ完全に燃焼でき、使用済燃料を安定な廃棄物として直接処分できる岩石型燃料とその軽水炉燃焼技術の開発を進めている。この岩石型燃料の照射後の地質学的安定性を評価するために脱イオン水中で90C,約6ヶ月間の浸出試験を行った。注目したのはマトリックス元素,TRU及び長半減期核種の浸出率である。Zr,U及びPu-239の浸出率は10g/cm/dayのオーダーで極めて良好な浸出率であった。しかし、Yの浸出率は高く予想に反するものであった。また、揮発性のCsやIの浸出率は粒子分散型燃料で2-3倍ほど高く、FPガス放出挙動に見られるようにマイクロクラックを通じて拡散し、浸出液と接触しやすい箇所に析出したためと考えられる。
山下 利之
Look Japan, 49(567), P. 24, 2003/06
岩石型燃料は、自然界の岩石と類似した安定な化合物で構成され、核燃料物質を軽水炉でほぼ完全に燃焼させ、燃焼後の使用済燃料もまた安定な組成と結晶構造を持つため、特に再処理を必要とせず高レベル廃棄物として直接処分できるというものである。燃料開発及び燃焼技術両分野の研究により、現行の軽水炉燃料と同等の安全性を有し、Pu-239を約90%燃焼できる軽水炉炉心設計にめどが立った。使用済燃料がそのまま安定な廃棄物になるという本技術の特徴を生かせば、プルトニウムの燃焼に留まらず、MAや長寿命FPの核変換用ターゲットへの応用や海水ウランと組み合わせたエネルギー戦略にも有用と考えられる。
初川 雄一; 藤 暢輔; 大島 真澄; 早川 岳人; 篠原 伸夫; 櫛田 浩平; 上野 隆; 豊田 和弘*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(1), p.111 - 113, 2003/01
被引用回数:12 パーセンタイル:62.23(Chemistry, Analytical)線の同時計測の原理を応用することにより微小の線ピークの検出を可能にした多重線分析法について報告する。多重線分光法の開発、及びその応用として長寿命放射性核種Iの分析と岩石試料中の極微量のイリジウムの分析について紹介する。Iの分析においては海草中に含まれるヨウ素中にI/Iの比において3.510の微量のIの定量に成功した。またイリジウムの分析においては標準岩石試料中の300ppbから150pptの極微量のイリジウムの分析結果を示す。
Albiol, T.*; 芹澤 弘幸; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.834 - 837, 2002/11
ZrOリッチ領域のPuO-ZrO擬二元系状態図を、高温X線回折測定と自由エネルギー極小化法に基づく平衡計算により作成した。高温X線回折測定は空気雰囲気中で最高1573Kまで行い、1463K,PuO濃度2.3-3.1mol%付近に従来報告されていなかった共晶線があることを見い出した。Chem Sageコードを使用した平衡計算は最高3000Kまで行い、実験データを良く再現できた。得られた結果はこれまで報告されている状態図に修正が必要であることを示すものである。
山下 利之
Science & Technology Journal, 11(11), p.54 - 55, 2002/11
岩石型プルトニウム燃料・軽水炉燃焼システムの研究について、研究の背景,目的,ここまでの到達点,研究開発体制さらに将来の展望等を、一般向けにわかりやすく解説した。
宮本 ユタカ
放射化分析, (14), p.16 - 22, 2002/05
京都大学原子炉実験所研究用原子炉(KUR)における放射化分析について、経験的な情報も交えながら、照射,測定などの実験方法,解析方法に主点を置き、標準岩石試料や植物試料の多元素同時元素分析や正確な分析を行うために必要な妨害核反応の影響について分析例を紹介する。
大島 真澄; 藤 暢輔; 初川 雄一; 早川 岳人; 篠原 伸夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(4), p.292 - 294, 2002/04
被引用回数:18 パーセンタイル:73.21(Nuclear Science & Technology)多重線検出法と中性子放射化分析を組合せて、新たな微量元素定量法を開発した。この定量法はpptまでの高感度と、49種までの多元素同時定量が可能である。招待講演において、この方法の原理と実証,さらに標準岩石試料,アレンデ隕石,環境中放射能I,地層試料などへの適用例を紹介する。
初川 雄一; 大島 真澄; 早川 岳人; 藤 暢輔; 篠原 伸夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 482(1-2), p.328 - 333, 2002/04
被引用回数:25 パーセンタイル:81.52(Instruments & Instrumentation)核構造研究において顕著な成果を収めているゲルマニウム検出器系(クリスタルボール)を分析化学、特に中性子放射化分析法に応用して岩石試料中の微量元素の検出を試みた。一般に地質学的試料の中性子放射化分析では主要成分のナトリウムやマンガンからの放射線が強く微量成分の検出には化学分離などが必要であるが、クリスタルボールによって得られた2次元スペクトルにより非破壊で微量成分の検出に成功した。原研原子炉JRR-4気送管で標準岩石試料約100mgを10分間照射した後にゲルマニウム検出器系GEMINIを用いて線測定を行った。得られた2次元マトリクスから-のコインシデンスを取り出し解析を行った結果、標準岩石試料JB-1a及びJP-1中に合計27元素を検出することができた。検出された元素の中ではJP-1中のEuがもっとも微量な成分でありその含有量は4ppbであった。